５頁／少女と反射

　このあいだ、はじめて依頼に出たわ。
　酒場で請け負う以外にも、仕事自体はしていたけれど、こうして出るのはまたべつの……そうね、それは、蛇足ね。
　とりあえずは、依頼おつかれさま。共闘してくれた皆に感謝を。

　ああでも、なんとも……後味はよくないわ。わたしの信条にそぐわないことを、してしまった気がするし。
　無関係であり、無関心であるということが、いかにしあわせであるかわかった気もする。
　
　倒す倒される、殺す殺される。
　倒せば倒されることもあるし、殺せば殺されることもある。
　どちらにせよ。そこには無関係なんてものは生じないのよね。

　自分への反射の恐怖は、もうその敵がいない以上は――おそれることはないのだけれど。

　皆よりわたしは少しだけ早く動くことができたし、敵もそこまですばやくはなかった。
　そのうえで、わたしは早まってしまったわけだ。
　誰かに齎される一撃のまえに、思わずデモンフレイムを叩き込んでしまったと。
　やられる前におもわずやってしまったと。
　信条には見事に反してしまったと。
　節制を守ることができなかったと。

　書いていて虚しくなってきたわ……もうやめておきましょう。
　清算するときはいずれくるのだろうし、これからきっちりと守ることにしよう。