10頁/星をひと匙

すこし前、アマツカグラで借りていた部屋から越して、ラッドシティに落ち着いたわ。
　今回は、落ち着くまでにそんなに時間はかからなかったのよね。都市からじきじきの話だったからってこともあるんでしょうけど。
　……エンドブレイカーって肩書きが役に立つときがあるなんて、なんだかおかしな気分だわ。

　とはいえ、わたしといえばあちこち走り回っているばかりで、地位と言われると首をかしげたくなるような立場だわ。
　それで、あちらこちらの施療院を手伝って回っていて、改めて認識したことがあるんだけど。
　わたし、子ども、かわいいと思うし、好きだけど、苦手だわ……予想外の行動ばっかりしてくるし。無遠慮だから、言われたくないことも何でも言うし。目つきとかいろいろ固いとか、気にしてるのに……。
　地位を得てからの日常は、そんな感じ。
　あわただしいけれど、決して、わるい生活ではないわ。

　そういえば、このあいだのアクエリオ行きは楽しかったわ。
　ごはんもかき氷もおいしかったし。
　ただ料理をするでも、ほかの人と作るのも、自分以外のために作るのも……なんというか、新鮮だったわ。
　みんなに感謝を、ありがとう。

9頁/手繰り寄せるあれこれ

しばらく離れていたんだけれど、ようやくアマツカグラへの引っ越しが落ち着いたわ。
ひとり引っ越し祝いにお酒を解禁してみたけれど、体質なのかさっぱり酔えなかったわ、それとも度数が低かったかしら。

それはともかく、すっかりなまっていた自分を鍛え直すためにも、先日から延々と、延々とデスマーチ……。
全身の倦怠感もとい筋肉痛は通過儀礼だと思うことにしたわ。

おかげさまで新しく使える力も増えたわけだけれど、
クリムゾンハウンドは血を使うし場合によっては出血量が増えるし、
デモニックアルターは自分が増えるしなんというか怖いと思うのだけれど、
世のデモニスタはどう思っているものなのかしら……。
その……職業柄？　仕方ないというか、そういう感じ？

勘は戻ってきた感じがするけれど、そうそう簡単に差は埋まらないわよね。
なるべく先ゆくみんなに追いつきたい気持ち。

と、近況報告はここまでにしておくわ。
ちかごろ、夢の中でもシャドウラズワルドと戦ってる気がするんだもの……休養は大事よね。
不義理のお返しは、いずれまた。

つづきは、先日のこととか、いろいろと。

８頁／ことばの隠し刃

　言葉の裏側にひそかにかくされたものが、思いがけないするどさで胸をつくときがある。
　それがつめたい感触なのか、あたたかい感触なのかはわからないけれど。

　それはさておき。

　先日の誕生日のお祝い、どうもありがとうね。
　どれも大切に鍵つきの引き出しにしまったわ。
　宝物の数に指を折るとき、両手で足りないというのは、とてもしあわせなことだなと、ふと思ったわ。
　お礼も、すこしずつ。かならずや。

　あと、アクエリオへの引越しが無事にすんだわけだけれど。
　エルフヘイムを離れるときも、やっぱり、故郷から離れていくような、あるいは近づいていくような。
　アクスヘイムから離れるときと同じ、おかしな感傷があったわ。　
　帰れなくても、べつにかまわないのに。
　

▼巡回する未回答なもの。
・豹変バトン
・あいつなバトン(フリッツ・エン・セレン)

▼メモ
・友好　

７頁／斧の都市に棘はなく

　棘が消えたアクスヘイムに残る理由は、わたしにはなく。
　残留することもなしにエルフヘイムにやって来て、すこしたつわね。
　アクスヘイムから離れることに、感慨がないわけではないけれど。
　感慨は、残る材料として足りないもの。
　……それにしても、なんだか故郷から離れていくような、あるいは近づいているような。不思議な気分だわ。

　アクスヘイムでは、最後に良い思い出もつくれたことだし。
　水着コンテストは楽しかったわ、新調した水着はかわいかったし。
　日射しがすこし厳しかったけれど、海の冒険も、なかなか楽しかったわ。
　……童話の人魚のイメージはいい感じに壊されたけど。
　ご一緒してくれたレサト、ノーチェ、ナジはありがとう。参加したみんなも、おつかれさまね。

　ああ、それから、というのもなんだけれど……。
　エルフヘイムでちょうどよさそうな物件があったから、引きとることにしたわ。
　わたしにとっても、だれかにとっても、居心地のいい場所を提供できたら幸いね。
　

６頁／闘技と物議

　元はレベル１２のときも３１０あったGUT値もいまでは２９９で紙のごとし。
　わたしがＳ値に偏りがちなのも悪いのだけれど、　デモニスタはもっと血気盛んになるべきだわ……。
　杖も、そうね。大鎌のほうが確かに……ううん。
　でも大鎌って物々しいし物騒だから、あまり持ちたいとは思わないわね。
　
　手を汚すことを厭わない、なんてことはないわ。
　できることなら穏便に。そうでなければ、あくまで跳ね返すのみ。
　恩も仇も、きっちり相応に返すべきものだわ。
　……ギガンティアのお礼が遅くなっていて、もうしわけないとも言いたかったりするのだけれど。

　ともあれ、最近はなかなか忙しいわ……。
　あっちこっち手が回らないままで申し訳ないのだけれど、ちょこちょこ時間を見つけて発言はしていくつもりだから、もう少し待って。