５頁／少女と反射

　このあいだ、はじめて依頼に出たわ。
　酒場で請け負う以外にも、仕事自体はしていたけれど、こうして出るのはまたべつの……そうね、それは、蛇足ね。
　とりあえずは、依頼おつかれさま。共闘してくれた皆に感謝を。

　ああでも、なんとも……後味はよくないわ。わたしの信条にそぐわないことを、してしまった気がするし。
　無関係であり、無関心であるということが、いかにしあわせであるかわかった気もする。
　
　倒す倒される、殺す殺される。
　倒せば倒されることもあるし、殺せば殺されることもある。
　どちらにせよ。そこには無関係なんてものは生じないのよね。

　自分への反射の恐怖は、もうその敵がいない以上は――おそれることはないのだけれど。

４頁／蒐集癖ならびに

　街で鏡を探すのもいいけれど、ベルベットガーデンで入手できる鏡もなかなか乙なものではないかと思って。
　経験値はすっかりとりつくしたベルベットガーデンへ。

　デモンフレイムで無意味に野犬をオーバーキルするベルベットガーデン。
　でも手間暇かかるベルベットガーデン。
　前衛のみんなに優しくないベルベットガーデン。
　後衛のわたしは概ね無傷のベルベットガーデン。

　そんな感じのベルベットガーデンだったけれど、わたしはもしかしたら鏡に縁がないんじゃないかというほど出なくて……。

　しょうがないから、鏡は実費で新しいものを買ったわ。持ち手に、星のチャームがついたものだけど。
　開閉式の手鏡って、どこかにないかしら。あと、内張りが鏡になってる小物入れみたいなのも。

　鏡の工房とかって、アクスヘイムにないのかしら……今度、夜歩きのときにでも探してみようと思うわ。

　

３頁／アトリエそのいち

　……漸く、とはまさにこのことかしら。
　とりあえず、これで正式稼動の目処がついたということね。
　ずいぶん出不精になってたところだったから、さっそく夜歩きに興じることにするわ。
　どこか新しい旅団を探そうとも思うのだけれど、それはICができてからでもいいかしら……。

　あと、これは痛感というか、再確認したことだけれど……なかなか絵付きでないというのは動きにくいものね。
　Kb絵師さまには、感謝してもしきれないわ……。

　そういうわけで、追記はアトリエよ。

２頁／旅団探しに夜歩く

　夜歩きの途中に見つけた、興味を誘うあちこちの旅団。
　覗き込めど、どこも定員。
　……なかなかままならない感じね。

　でも、夜風がずいぶんやわらかくなったから、夜歩きも長いことできるようになって嬉しいわ。
　とはいえ、暑くなりすぎても困りもの。

　夜歩きに適しているのは、いまのうち。
　じっくりとっぷり、左右へ曲がって。憎まれっ子は夜歩く。

1頁／引越し後の雑感

　ちゃんとした日記を書くのは、こっちに来てからはじめて。
　ここのところ……というか、アクスヘイムに来てからずいぶんほったらかしだった荷物の類を開けて、身辺整理をしてたのよ。

　その内容物の重いこと重いこと。
　荷造りをしていた当初はあわただしくて気づかなかったのだけれど、わたしが荷造りしたときよりも積荷がふえていたわ。
　どうやらお師匠さまのお節介のようで、生活用品がやけに充実したわ……。
　部屋がずいぶん寂しかったから、ちょうどよかったのかもしれないけれど。

　とまあ、そうこうしていたら次はお店からすっかり遠のいていた足。本末転倒というやつね。

　今日はここまで。時間があるときに、もっとゆっくり、色々書きたいものね。